この本を手にしたのは、4年ほど前、Amazonで購入したが買ったまま読まずにいた。災害と言えば大地震がすぐに頭に浮かんでくるようになっていたが、当然のことながら災害は、地震だけではない。2018年に浜松市、2019年に千葉県を中心に襲った台風、が引き起こした大停電(ブラックアウト)。
そして、2020年 コロナウイルスの感染(疫病の流行)が今現実に起きている。本書を再読することにしたが、読み進めていくうちに現実とオーバーラップしていく。
誰がやっても同じだ!などと言われる日本の総理大臣、小説の中ではリーダーの決定がいかに異なった結果を生みだすか。また、リーダーの意思決定には如何に正確な情報が必要か。また、それが、適切なタイミングで意思決定者に届けることが出来るのか。
地震とは違い長期にわたって社会に大きな変化をもたらしてしまうこと。
それを踏まえて、決定したことを現実の行動に移せるのか。
小説の中のだからできたこともある。
しかし、いのちを守る ためには何が優先するのか?
この視点を見失わない限り、現実の中でも
いのちを守るための選択肢は、しっかりと見えてくる思いたい。
【あらすじ】
二〇××年、中国でサッカー・ワールドカップが開催された。
中国にとっては、国威発揚の機会を大いに活用したい。
しかし、スタジアムから遠く離れた雲南省で致死率六〇%の強毒性インフルエンザが出現!
中国当局の封じ込めも失敗し、殺人ウイルスがついに日本へも向かった。
検疫が破られ都内にも患者が発生。
生き残りを賭けた、日本人の存亡をかけた“首都東京封鎖”作戦が始まった。
【書籍のデータ】
講談社は3日、作家・高嶋哲夫さん(70)が2010年に発表した小説の文庫版「首都感染」を1万部増刷した。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、一部から「予言の書」とも評されている同書には書店からの注文が相次いでおり、異例の対応が取られる形となった。
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